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今回は、「長期インターンとともに働く会社」の代名詞といっても過言ではない株式会社キュービックの新卒採用の責任者を務めていらっしゃる荒木珠里亜(あらき・じゅりあ)様に、インターンシップのノウハウについてインタビューさせていただきました。


――まずはキュービックに現在在籍しているインターンの人数を教えていただいてもよろしいでしょうか。

弊社では、常時130人ほどの長期インターンが在籍しています!


――圧倒的な数字ですね…インターンを採用し始めてどれくらい経ちますか?

会社を立ち上げたときから学生の力をお借りしていたので、そういった意味では16年ほどになりますでしょうか。「長期インターン」として正式に採用し始めたのは10年前からですね!

――なるほど!ちなみにその10年間で、のべどれ程のインターンが在籍していたのでしょうか?また、インターンからそのまま正社員として入社された方はどれほどいらっしゃいますか。

10年間でおよそ700人ほどのインターンを輩出してきました。
この中で弊社の社員として入社したのは34人になります。

――凄すぎますね(笑) キュービック様の数字のスケールがとにかく大きい!

――では次にインターンの業務内容についてお伺いしたいです。

弊社のメイン事業はデジタルメディア事業で、SEOとデジタル広告運用という2つの部署に分かれているのですが、いずれもインターンにはコンテンツの企画とメディアの運用、それらに紐づく各種分析から改善といった業務を中心にお任せしております。

業務は、チームで行っています。1企画に対して社員複数名+その1.5倍ほどのインターンという体制で、インターンには必ず社員の上司がつくようになっています。学びの機会は多く、日ごろのフィードバックや1on1をはじめ、新しいアイデアを積極的に共有する施策共有会といったものもあります。しかし何より大きな学びは、やはり実業務にありますね。成果をあげるまでのプロセスの中で、自身の成長を実感できると思います。

――もし、新たにインターンの導入を考えている企業があるとして、御社から業務の切り出し方のコツをお伝えするのであればどのような形になるでしょうか?

そうですね。大きく2つだと思います。

①学生に任せるのはスケジュールに柔軟性を持たせられるプロジェクト型の企画

②最初から大きな仕事を任せるのではなく、まずは小さな仕事から任せて、少しずつ成功体験を積んでもらう

まず、学生は我々社員とは異なり、基本的に毎日決まった時間に出勤するわけではありません。そのため日々発生する定常業務との相性は正直なところあまり良くありません。だからこそ、1か月単位で動かす仕事をお任せすることによって、大学生活に支障のない範囲でいきいきと働いてもらえると思います。

また、最初のうちからいきなり難しいことを任せてしまうと、学生の自己効力感が下がってしまいます。まずは小さな仕事を遂行してもらい、数をこなしてもらうことで成功体験を積みあげ、自信をつけてもらうと良いでしょう。例えば、マニュアル作成や、リサーチなどがおすすめです。

ポイントはどんな業務であっても、必ず社員が学生に「仕事の意義」を説明することですね。その業務の重要性をしっかりと伝えるべきです。


――仕事の意義や重要さを併せて伝えることでインターンはやりがいを感じながら働けそうですね。

――続きましてインターンのマネジメントについて教えていただけますでしょうか?

弊社では、インターンに対して週に1度、30分の1on1を実施しています。業務のフィードバックに関してはケースバイケースですが、企画の壁打ちなどに1人当たり1時間ほど使うことが多いですね。


――短い期間しかいないインターンのマネジメントは、場合によってはコストとも捉えられてしまいますが、キュービック様としてはどのようにお考えでしょうか。

弊社のインターンの在籍期間平均はおよそ1年半ですが、「1年半でいなくなる人のためにマネジメントの時間を使うのがもったいない」という考え方も勿論ありますよね。一方で、「インターンの上司として、社員は早い段階からマネジメント経験を積める」という会社や社員側のメリットとしても捉えられます。他にも、将来世代の視点を取り込んでビジネスを柔軟かつ迅速に変化させられたり、互いを深く理解し合い、会社と学生両者にとってミスマッチのない入社を実現できたりと、中長期的にみたときのメリットや得るものも多い。短期的なコストやデメリットの側面に着目するばかりでなく、中長期的なメリットに目を向けて取り組むようにしています。

――会社にいち早く慣れてもらうための仕組みについてもお聞かせください。

弊社には、CCPC(CUEBiC Career Pre College)という、インターン向けの独自初期教育機関があります。

以前は各チームのOJTによって、一からそれぞれの現場で仕事を学んでいましたが、これをビジネススタンスや社会人マナー、マーケティングの基礎知識等、スキルのベースの体得を中心に、このCCPCが一手に担うかたちに変更をしました。インターンは全員入社したらCCPCに配属されまして、職種ごとにカリキュラムをアレンジし、約40時間ほどのカリキュラムを経て、本配属となります。インターンが自走できる状態まで成長してから配属となるため、業務のキャッチアップもスムーズになる。本人の適性、強み等を配属先に申し送りができるので、マネジメントサイドのパワーも軽減できるといったメリットがあります。

また社内コミュニケーションについてもかなり力を入れております。その点において、社員インターンとの間に差はありません。インターンもともに会社をつくる仲間として、社員同様のコミュニケーション施策に混ざってもらっています。

そのため、社内の部活にもインターンが参加しています。誰もが1~3つの部活に所属しています。

さらに、会社の業績や重要トピックなど、キュービックの現在地をインターンにも正しく知ってもらうべく、1ヶ月に一度のマンスリーセッションや3ヶ月に一度のクオータリーセッション、また、年に2回、上半期と下半期に行われる総会にも、インターンに参加してもらっています。

この他にも1年生会、2年生会といった学年の横のつながりはもちろん、就活支援や自己分析セミナー、インターンのOB、OGとの繋がりもありますね!

――社員、インターン問わず、コミュニケーションに差をつけないという考え方が素晴らしすぎますね…

――インターンの労務管理についても教えていただきたいです。

雇用契約書についてはクラウドサインで行っていまして、内容としては、勤務時間は月に60時間、1日3時間以上、最低でも半年以上。また守秘義務や協業禁止といった規則について記載しています。その他のルールとしては22時以降の勤務禁止、土日は休日出勤申請を出してもらうといったものがありますね。ちなみにノートパソコンといった備品についてはセキュリティ上すべて貸出して業務を行ってもらっています。

――採用方法についてはどのような手段を取っていらっしゃいますか?

いちばん多いのはリファラル採用ですね。その他は、HPからの直接応募やWantedly、Infraといった求人サイトを使っています。


――選考についてはいかがでしょうか

選考については、インターン含む採用チームが1次面接でフィルタリングをかけ、現場社員が2次面接で決裁するといった流れになっていますね。弊社では、全制度・全仕組みをアップデートし続けることを心掛けているのですが、採用についても同じで、採用要件を常に改善し続け、それに基づき型化している面接内容も適宜変えています。やはり入口がいちばん大切なので、放っておけば、どんどん求めている人材とのミスマッチが起きかねません、だからこそいちばんに気にかけるよう心掛けています!

――常にアップデートし続ける…めちゃくちゃかっこいいです。

――では最後にインターンであった珍事件みたいなことがあれば教えていただきたいです!

難しいですね…(笑)

珍事件というほどではないのですが、過去にインターンが経営会議で提案したものが通ってプロジェクトになった話や、インターン経由で弊社が大学のゼミや学部で繋がりをもって、講演させてもらったり、私たちも一緒に授業に参加したり、といったようなことはありましたね。あとは、一度留学などで卒業した学生がもう一度戻ってくるなんてことも…。珍事件が起こったことは、今のところないです。入社時の40時間研修でコンプラを含めたスタンスをきっちり伝えてることが功を奏していますね。


――すごい!採用が上手くいってる証拠ですね!これはぜひうちも見習わないといけないです。

――参考にさせていただきたいお話ばかりで、大変勉強させていただきました!

――貴重なお話の数々、本当にありがとうございました。