先日、株式会社SoLabo様との共催ウェビナーを開催いたしました。
テーマは『組織力で会社を伸ばす! 30人までに完成すべき採用と組織づくりの4つの論点』。
会社を1人、5人、10人、30人…と大きく成長させていくうえで、いくつもの壁にぶち当たることがあるかと思います。そんななか、「30人」というのは一つの区切りです。その人数までに会社の組織力を上げられるかどうか?採用と組織づくりをどう行うのか?が今後の成長のカギとなっていきます。
今回のウェビナーでは、そんな「30人までに完成すべき採用と組織づくり」について、株式会社SoLaboの田原社長とコラボしてお話しさせていただきました。
目次
1. 事業と組織、組織が重要になるタイミングといま、おさえておくべき2つのビッグトレンド
石川:経営というのは究極、「事業」と「組織」2つの要素から成り立っています。多くの企業がまず事業から入り、後に組織を創っていきます。では、いつ頃から組織づくりが必要になってくるのでしょうか。田原社長、SoLaboさんだとこの辺りいかがでしたか?
田原:私の場合、もともと本業では資格の学校TACで講師をしていました。その頃にWeb集客に興味があって相続系のメディア運営を始めたんです。それがうまくいき、「子会社代表をやってくれないか?」と声をかけてもらったことが独立のきっかけです。
はじめは経営のことが右も左もわからないままとにかく必死に目の前のことに取り組み、気がつけばあっという間に「1年」が立っていました。自分の時間をひたすら切り売りして、なんとか利益が少し出る状態。このままでは過労死する、、、そんな風に感じたのをよく覚えています。
石川:いま田原社長にお話しいただいたこと、まさに的を得てるんです。社長ひとりの力で会社が伸びることができるのは、組織が大体「10人」の段階まで。この限界点を超えたあたりから、事業だけでなく「組織」の成長が必要になってくるんです。こちらの図にもあるように、この段階で組織づくりに力をいれるかどうかで成長角度がグッと変わります。
田原社長、SoLaboさんではこの10人の壁をどう乗り越えられたんですか?
田原:うちでは、「もう頑張らないとやばい…!」と思っていた時に、営業も採用もできる現No.2がリファラルで入ってきてくれたんです。それからは、採用計画を立てたり、営業もガンガン回してくれたり、どんどん組織の成長の歯車がまわり始めました。
石川:実は、ここで入って組織を変えてくれるNo.2というのは、20代後半〜30代前半の営業も採用もできる人であることが多いんです。そしてそれを社長自らがリファラルするというのが、また大きなポイントですね!
白潟総研でいうと、このタイミングで白潟がリファラルし、採用と営業をガンガン進めて組織成長に貢献したのが私になります。自分でトップパフォーマーと言うなってね(笑)
ここまで、10人を超えると組織成長が必要になるという話をしてきましたが、実は事業にも寿命があります。これが、社長ひとりではどうにもできない時がやってくる理由のもう一つ。SoLaboさんでは、この事業の寿命をどのように乗り越えましたか?
田原:始めは、融資サポート業務を単発で行なっていました。けれどそれだけでは難しくなり、何か+αで販売できるものをと補助金支援をスタートしました。続けて、もともと得意だったWebマーケティングまわりでもユーザーニーズに応えて横展開をしていき、、、と少しずつ事業の幅を広げていきました。
石川:ありがとうございます。下の図でわかるように、事業は導入期の赤字から始まり、成長期を迎え、やがて成熟期、衰退期が訪れます。そしていまの時代、基本すべての事業はこのプロダクトライフサイクルが短くなっているんです。そのため、一つのサイクルが途切れる前に次のタネをまかなければ、会社の成長は止まってしまいます。
その点、SoLaboさんではこのピークを過ぎる前に次へ次へと新たな事業に挑戦されていて、とても上手く経営されてらっしゃいますね…!
さて、ここまで事業と組織の成長が必要なタイミングについてお話してきました。続いてお話するのは、いま事業と組織を語るうえで外せない「2つのビッグトレンド」についてです。
それは、「人口減少」と「価値観の多様化」です。
少子高齢化の今の時代、人口、特に若者の数が減っていることは採用・組織づくりにおいても外せないトレンドでしょう。そして、価値観の多様化。我々が子どものころ、TVが一番強烈なマスメディアだった頃は、皆が同じTVを見て似たような価値観を持って育ちました。けれど、今の若者はYoutubeにTiktok、Netflixなどなどそれぞれに色々なメディアを見て育ちます。だからこそ、色んな価値観をもつ子が生まれるんです。
こうした2つのビッグトレンド、これがもたらす変化は大きく3つです。
①採用の難易度が上がる:人口減少が進めば、当然採用の難易度は上がります。
②社員の交渉力が上がる:売り手市場なので社員の交渉力が上がり、都合が悪ければ転職してしまいます。
③人材流動性が上がる:価値観の多様化により、入社したが自分には合わなかったということが起こり得ます。
では、この3つの変化を乗り越えるためにどうしたらよいのか?それをまとめたのがこちらです。(下図)
田原社長、このなかだとどれがSoLaboさんの強みにあたりそうですか?
田原:弊社では①②かと思います。採用に強いNo.2がいてくれてますし、それに合わせて②の強烈な求心力も持ち合わせている感じでしょうか。
石川:①②から力を入れているご企業さまは多いですね。①が強くなれば、②も強くなる。また②をしっかり詰めていると、自社に合わない人がきたときにも求職者の方から辞退してくれるので、ミスマッチが起こりにくくなります。逆に、③ができると①②がやりやすくなりますね。
2. 組織規模30名までに完成すべき4つの論点
石川:ここまで「事業と組織、組織が重要になるタイミングと今おさえておくべき2つのビッグトレンド」についてお話ししてきました。続いて「組織規模30名までに完成すべき4つの論点」についてです。
ところで皆さん、最高の組織ってどんなカタチをしていると思いますか?
実は、最高の組織のカタチというのは1社1社違います。社長の個性と自社の業界のクセに大きく影響を受けるためです。だから、これがいい!という理想をただ取り入れてもうまくいきませんし、もし自社に合っていない理想を採用で打ち出したなら、求職者は入社後にギャップを感じて辞めていくことでしょう。
そこで皆さんに知っていただきたいのがこちらです。
30名規模までに完成すべき採用と組織づくりとは、自分たちの『理想のカタチ』を言語化すること。
これができていないと、自社に合わない人材が入社してしまったり、社長の想い描くカタチに合わない未来に近づいてしまったり。。。中小ベンチャー企業というのは、社長の目に輝きがある組織が一番成長するんです。もし今そうでないと少しでも感じたのだとしたら、真っ先にそうなるよう何かを変えるべきです。その一歩目として、自分たちの理想のカタチを言語化するのがよいでしょう。
言語化のステップは、まずこの3つを作るところから始めます。(下図)
この3つをお見せすると、よく流行りのPMVVですね!というお言葉をいただくんですが、大事なのは呼び方ではなく中身です。呼び方は、パーパスでも、フィロソフィーでも、理念でも、自分達で一番しっくりくるものをつけていただいて問題ありません。結局はこの3つがしっかり言語化できているかどうか?が重要なのです。中でも大切なのは、3つ目の「楽園性の言語化」ですね。これを採用で訴求するか否かで、採用の成否が大きく変わってくるでしょう。
そして、この3つをただ作るだけではいけません。
最後の観点は「幹部の量と質」。作り上げた「理想のカタチ」に共感し、一緒にそれをつくりあげてくれる「幹部」の量と質が重要です。
これについては、いま社内にいる幹部候補と一緒に先ほどの「理想のカタチ」を言語化していくのが一番よいでしょう。いい理想のカタチも出来上がり、幹部の量と質も同時にあげることができます。もし、社内に幹部候補がいないのであれば、社長がリファラルすることをおすすめします。
田原社長、先ほどリファラルされたNo.2のこと、何ておっしゃってましたっけ…?
田原:No.2ですか?え〜っと、「絶対裏切らない」という信頼感がありました。だからこそ、苦しい状況でも信じてここまで一緒にやり切ることができたと思っています。
石川:なんだか言わせたみたいな感じになってしまいましたが(笑)、まさにこの言葉の通りなんです。社長がその人のことを心底信頼できるかどうか?これが何より大事なので、社内のNo.2、No.3は社長自身がリファラル採用することが重要です。
リファラルについては、少しコツがあるのでもしご興味あればこちらから!
もちろんご支援もさせていただきますが、ちょっとコツを掴んでいただくだけでご自身で動いてどんどん進めていただけるかと思います!
さて、ここまで話した組織づくり4つの観点をまとめると、、、
①組織規模30名までに「理想のカタチ」をつくりましょう!
②なぜ会社をつくったのか?何を目指すのか?誰にとっての楽園なのか?考えましょう!
③上記を一緒にやってくれる「幹部」の量と質を高めましょう!
ということになります。
3. 4つの論点のアクションリスト
石川:ここまで色々とお話してきましたが、ここで大事なことをひとつ。人類は「目に見えないもの」を管理できません…!ということで、理想のカタチをつくれたら、「採用ページ」か「会社説明資料」にまとめて見える化しましょう!
白潟総研の場合は、アピールブックという自社の提案資料にまとめています。入社される方には選考フローの途中でこちらに目を通していただいて、会社の魅力から赤裸々な「課題」まで、すべてぶっちゃけてお話ししています。ご興味あれば、こちらもお問い合わせいただければ詳細お伝えします。
そして、気になるアクションリストはこちらです。
まずは理想のカタチを幹部候補と一緒に考えるところからスタートします。それができたら、「なぜ自社は存在するのか?」のVer1.0をつくりましょう。
続いて、お客様の声を集めて見てください。社内の議論だけではたどり着くことのできなかった自社の新たな一面、「言われてみたらそうかも!」という気づきがもらえます。そこから自社の存在理由の言語化Ver2.0の作成です。ここまでで大体30日ほど。
このあとも上記アクションリストに沿って進め、最終的に「採用ページ・自社説明資料」にまでまとめることができたら完成です!
4. まとめ
石川:田原社長、ここまで色々とお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?
田原:ありがとうございました!本当に学びになることばかりで、うちもまだまだここから幹部育成・組織づくりにも力を入れていかなければと思いました。
石川:幹部育成するなら、まずはアクションリストを幹部候補の方と一緒にやっていくのが一番の幹部育成になると思います!ぜひやってみてください!
5. セミナー資料を無料配布中!
こちらのセミナーで使用した資料を、期間限定で無料配布中です!
※競合の方からの資料申し込みはご遠慮しております。
白潟総研では、採用・組織づくり・M&Aをテーマに様々なセミナーを随時開催しています!
主に採用力をテーマとした単独セミナーを始め、法律事務所や広報PR、Webマーケなど、あらゆる業界のご企業様とコラボした共催セミナーも。ご興味ありましたら、ぜひ一度のぞいてみてください!
※最新のセミナー情報をメルマガ配信しています。
ご希望の方はお問い合わせに「セミナー情報のメルマガ配信を希望する」とご記載のうえ、ご連絡くださいませ。
6. 登壇講師のご紹介
株式会社SoLabo(https://so-labo.co.jp/)
代表取締役 田原広一
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資格の学校 TAC で税理士講座の講師を 5 年行う。
税理士事務所勤務を経て平成 23 年より個人で融資サポート業務をスタートし、平成 27 年 12 月に株式会社 SoLabo を立ち上げる。
融資支援業務に力を注ぎ、累計 6,000件以上の融
資支援を実施。
自社でも融資 30 回以上、総額 4 億円以上借入。補助金申請支援にも注力し、事業再構築補助金は4回連続の採択件数日本ーとなる。
白潟総合研究所株式会社(https://www.ssoken.co.jp/)
取締役 石川哲也
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2011年よりトーマツイノベーション株式会社にて人材育成・組織開発の営業・コンサルティングに従事。
2016年より白潟総合研究所株式会社の取締役として採用・組織開発のコンサルティングを行い白潟総研グループの採用室長も兼任。
2019年より白潟総研にて採用支援特化の子会社ソーシャル リクルーティング株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。