【セミナーレポート】組織に勢いをもたらす「モメンタム」の技術

「最近、なんとなく組織に勢いがない」
「目標に向かって一丸となっている感じが薄い」

経営者やリーダーの方なら、一度はこうした悩みを持たれたことがあるのではないでしょうか。

多くの経営者が求めるその「勢い」の正体。私たちはそれを「モメンタム」と呼んでいます。

モメンタムは、決して運や根性で生まれるものではないと考えています。

意図的に作り出し、コントロールできる「技術」です。

今回は、4月に行った「モメンタムづくり勉強会」のセミナーレポートとして、白潟総研が実践してきた事例を交えながら、その正体と活用法をお伝えします。

目次

1. モメンタムとは何か?

「モメンタム」は、ラテン語で「動き・はずみ」を意味する言葉ですが、「組織における勢い」という文脈で使われ始めたのは20年ほど前のシリコンバレー。

"Startup survives on momentum"(スタートアップはモメンタムによって生き延びる)

現OpenAIのCEOでもあるSam AltmanがMITで行われた講演でそう発言したことでも有名です。

白潟総研では、このモメンタムを「組織が目標に向かって加速しながら突き進む勢い」と定義し、「目標達成の確率を上げる道具」であると考えています。

「目標達成まであとちょっと、全員でがんばるぞ!」
「チームで絶対にこの目標を達成するんだ!俺たちならできるぞ!」

組織の心がひとつになり、目標に向かって走り出す…そんな状態がモメンタムが発揮されているときです。

ただし、モメンタムは目標達成の確率を上げる強力な武器である一方で、活用の際気をつけるべきことがあります。

2. モメンタムは活用すべきとき・すべきでないとき

モメンタムは、業績が上下し、ここ一番でグッと勢いをつけたい時。理想とする成長スピードに組織を引き上げたい時には積極的に活用すべきだと考えます。

一方で、業績が下がっているとき、モメンタムを活用した先に業績向上の未来が見えないときは、使うべきではありません。

あくまでも、モメンタムは組織のメンバーの心を鼓舞する技術。実のない言葉では人の心は動かせませんし、動かせたとしても実がなければ「裏切者」になってしまいます。

だからこそ、モメンタムは「使うべきとき」を見計らって活用することが大切です。

3. モメンタムを生む「3つの体系」

さて、ここからは、モメンタムを生むために必要なことをお伝えできたらと思います。

モメンタムを技術として機能させるには、以下の3つの発動条件が必要です。



① 稀少な会社づくり


ひとつめは、稀少な会社づくり。

自社の特徴を「尖らせる」ことだと捉えていただけたらと思います。その結果、特定の価値観や想いに共感する「似た属性」の人が集まってくる組織になるはずです。

一定のことに共感したり、「同じこと」「同じ方向性」に熱狂できる人を集めることにより、モメンタムは作りやすくなります。

「稀少な会社づくり」についての詳細はこちら!

https://www.ssoken.co.jp/service/phase2



② 人間関係の構築(FINEな組織)


モメンタムは、組織や組織に属する人々との人間関係がよくなければ生まれることはありません。では良い人間関係をつくるためのポイントは何か?

以下の「FINE」が鍵になってきます 。

  • Flat:つながりが特定の人に偏らず均等である 。
  • Improvised:予定調和ではない、即興的な会話が頻繁に起きている 。
  • Non-verbal:会話中に身体が同調して動いている 。
  • Equal:付箋を使うなどして、全員の発言権を平等に確保する 。



③ 「ハレ」と「ケ」のリズム


人は、プレッシャーが日々続くと、心が摩耗していきます。

モメンタムを保ち続けるためには、「非日常」な瞬間を意図的に取り入れることが大切です。

ちなみに、日本では昔から「ハレとケ」としてこのリズムが組み込まれています。

「ケ」である日々の農作業と1年に1回の「ハレの場」である祭り、というように。

白潟総研では、1年に1回の社員旅行や、月1回のオフィスの席替え、月1回の全社員での振り返り会などを「リズム」として刻んでいます 。

少なくとも3ヵ月に1回程度、「ハレの場」を設計することがモメンタムづくりのために必要です。

①~③の発動条件を揃えた上で、どんなモメンタムを作るか?

モメンタムの作り方は様々あるので、白潟総研の事例をお伝えします。

4. 白潟総研のモメンタム事例

では、白潟総研では実際にどんな取り組みにより、モメンタムを作っているのか?

今回は「ゲーム化」というキーワードでいくつか紹介したいと思います。



①スプリントゴール


よく目標において設定される「1年間の目標」。これでは目指すゴールが遠すぎて、夢中になりにくい。

人は短期で勝ち負けが出るほうが、圧倒的に目標に熱狂しやすいと言われています。

白潟総研では、各事業部で期初の2か月間「スプリントゴール」を設け、スタートダッシュをかけるべき期初のモメンタムを作っています。

また、そのモメンタムをより強化するための構造が追加で2つあります。

ひとつめは、「2か月」というキリの悪い中途半端な期間を設定すること。あえて四半期目標にしないことで、「2か月間」という期間をより意識しやすくなります。

(行動経済学では非流暢性と言われる仕組みです。)

ふたつめは、「ゲームクリアの報酬」として、業績連動休暇を設けていること。

全事業部でスプリントゴールを達成すると、年末年始の長期休暇が長くなります。よりスプリントゴールへのモメンタムを強化する仕組みとして機能しています。



②スコアボード


案件の管理を、あえてホワイトボードと付箋を使い、「超アナログ」で行っています。

どの提案フェースにどれくらいの案件があるのかがひとめで分かります。

また、提案フェーズが変わると付箋を「動かす」という身体的動作が伴うので、より目標達成への前進が感じられる仕組みです。

おわりに

貴社で参考にしていただけるポイントはあったでしょうか?

まずは一部のチームや階層など、小さくモメンタムの技術を活用していただけたら幸いです!