【アーンアウトの罠】「目標達成で追加ボーナス払います!」魔法の言葉に乗ったIT社長が、1円ももらえずに絶望するまで

「高橋社長、素晴らしい提案を持ってきました! 買い手企業が、『まずは現金6,000万円。そして1年後に目標利益を達成できたら、追加で4,000万円(アーンアウト)を支払う』と言っています! これで社長の希望額である1億円に到達しますよ!」

大手の仲介会社の営業マンが、ドヤ顔で契約書を差し出してきた。

高橋社長(45歳)は、自身が立ち上げた売上2億円のWebサービス会社を売却しようとしていた。自社のポテンシャルなら1億円の価値はあると信じていたが、買い手の当初の評価は6,000万円。そこに降って湧いたのが、この「アーンアウト(業績連動型の分割払い)」という提案だった。

「なるほど……今の事業計画通りにいけば、来期の目標利益なんて余裕でクリアできる。つまり、頑張り次第で1億円が手に入るってことか。よし、悪くない話だ!」

高橋社長がペンを握り、基本合意書にサインしようとしたその時——。

ぶっちゃけます。アーンアウトが「最悪の地雷」になる理由

ここで、M&A業界の裏側を「正直に」ぶっちゃけましょう。

買い手と売り手の「価格のズレ」を埋めるために、仲介会社がよく使うのがこの「アーンアウト」です。「頑張れば後から追加で払いますよ」という、一見するとお互いにとってフェアで夢のある魔法の条項に見えます。

しかし、スモールM&Aにおいて、アーンアウトは高確率で「ドロ沼の揉め事」に発展します。

なぜか? 理由は極めてシンプルです。

「会社を売った時点で、あなたはもう『経営のハンドル』を握っていないから」です。

もし高橋社長がこの契約にサインして、会社を売却したとしましょう。

翌年、高橋社長は目標利益を達成するために必死に働きます。しかし、新しい親会社(買い手)からこんな指示が飛んできます。

「あ、高橋さん。来月から本社の高額なシステムを導入してもらうから、経費で落としておいて」

「来期の広告宣伝費、グループ全体で削減するから、御社の予算もゼロね」

……お分かりでしょうか?

買い手は、合法的に「経費」を押し付けたり、予算を削ったりすることで、対象会社の「利益」を意図的にコントロール(圧縮)できてしまうのです。

結果として目標利益は未達。「残念でしたね、アーンアウトの4,000万円はお支払いできません」と買い手に言われ、高橋社長は泣き寝入りするしかなくなる……これが、アーンアウトの恐ろしい実態です。

「正直すぎるコンサルタント」のストップ

「高橋社長! その甘い言葉、絶対に信じちゃダメです!」

セカンドオピニオンとして相談を受けていた白潟総研のコンサルタントが、待ったをかけた。

「えっ、でも俺が頑張れば4,000万円もらえるんですよ?」

「社長、会社を売った後、予算の決定権や人事権は誰が持ちますか?」

「そりゃあ、新しい親会社ですが……」

「ですよね? ハンドルもアクセルも親会社が握っているのに、どうやって社長が一人で目標を達成するんですか! 悪質な買い手なら、意図的に経費を増やして利益を潰し、追加の4,000万円を踏み倒しにきますよ!」

高橋社長はハッとした。確かに、自分の裁量がなくなる以上、相手のサジ加減一つで約束が反故にされてしまう。

「仲介会社は『とりあえず成約させたい(今すぐ手数料が欲しい)』から、両者が妥協しやすいアーンアウトを安易に勧めてきます。でも、売った後の地獄までは責任を取ってくれません!」

白潟総研が教える「アーンアウトが許される」唯一の条件

では、アーンアウトは絶対にやってはいけないのか?

白潟総研は、プロとして「例外(適切なケース)」も正直にお伝えします。

アーンアウトを受け入れてもいいのは、以下の条件が契約書でガチガチに守られている場合のみです。

  1. 売り手社長が「代表取締役」として残り、予算権限と人事権を完全に持ち続けること
  2. 親会社からの「理不尽な経費負担(経営指導料の徴収など)」を一切禁止する条項があること
  3. 利益ベースではなく、「売上」や「継続顧客数」など、買い手が意図的に操作しにくい指標にすること

「高橋社長、今回の契約書にはそんな防衛ライン、一切書かれていません。ただの『買い手に都合のいい皮算用』です。スモールM&Aの鉄則は『クロージング時の一括決済(現金払い)』。6,000万円しか出せない相手なら、それが彼らの本当の評価です。夢を見させるような契約で揉めるくらいなら、最初から『一括で8,000万円出せる買い手』を泥臭く探すべきです!」

夢の1億円より、確実な8,000万円を

その後、白潟総研が高橋社長の会社の「本当の価値」を評価してくれる誠実な買い手企業を探し出し、無事に「一括決済で8,000万円」での売却を成立させました。

売却後、高橋社長は新しい親会社と良好な関係を築きながら、のびのびと事業の成長に専念しています。「あの時、アーンアウトの罠にハマらなくて本当に良かった。もし4,000万円を踏み倒されていたら、親会社を恨んで仕事どころじゃなかった」と笑う高橋社長の顔には、微塵の後悔もありません。

成約を急がせる仲介会社の「甘い提案」に注意!

M&Aの交渉中、金額が折り合わない時に飛び出す「アーンアウト(業績連動支払い)」や「分割払い」の提案。

一見魅力的に見えますが、その大半は「仲介会社が無理やり話をまとめるための帳尻合わせ」であり、売却後の強烈なトラブルの火種になります。

私たちは、お客様が将来絶対に後悔するような「見せかけの条件」で契約を急がせることは絶対にしません。ダメなものはダメと、正直にお伝えします。

☑️「買い手からアーンアウト(分割払い)を提案されて迷っている」
☑️「成約後のトラブルにならないか、契約書の内容が不安だ」
☑️「今の仲介会社が、とにかく契約を急かしてきて不信感がある」

そんな時は、印鑑を押す前にぜひ一度、白潟総研の「正直M&A」にご相談ください。

M&Aのプロフェッショナルとして、あなたの会社の未来を全力でお守りします。

「この条件、プロから見てどう思う?」というセカンドオピニオンでも大歓迎です。

まずは、あなたの「正直な想い」をお聞かせください。

▶️ 【無料相談】白潟総研の「正直M&A」に相談してみる

この記事を書いたコンサルタント

畦田 佑登

取締役

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