吉原 真菜の物語
私が目指すコンサル像は、「翻訳者」です。
中小ベンチャー企業の社長が目指す世界や、譲れない想い。
社長が目をキラキラ輝かせながら語るそれに、何度も心を動かされてきました。
でも、いろいろな障害物によってそれが一番伝わるべき社員に伝わらないことも多いという悩みもよく伺います。
それが社長のストレスになり、いろいろなところに支障をきたしていく。
そんな社長を見てきました。
だから、私は翻訳者になりたい。
社長の想いやこだわり、考えを言葉にし、それが社内に伝わる支援や伝わる方法論を示していける存在になりたい。
こう思った原体験を言葉にしてみたいと思います。
前職時代
私が新卒で入社したのは、150名ほどの収益用不動産会社でした。
具体的なやりたいことはないけど、長期的な目線で誰かの「不安」をなくせる仕事がしたい。そして、文化祭みたいな、自分が熱狂できるチームで働きたい。
ひたすら自己分析した結果こんな就活軸になり、私はこの会社に入社したのです。
実際入社してみても、就活当時に持っていたイメージとは相違ありませんでした。
社長の強力なリーダーシップのもと運営されるトップダウン型組織。
社長の「らしさ」や「実現したいミッション」は強く感じるし、いい人も多いし、勢いのあるチームでした。
しかし、仕事に慣れてきた2年目。コロナや立て続く社内の事件もあり、ちぐはぐ感を感じるようになってしまいました。
なぜ行うのかが分からない施策。
解決したいことと繋がっていないように感じる方針。
施策のWhyを伝えられないミドルマネージャー。「まぁ、社長の会社だからね~」という口癖を聞いて、強い違和感を覚えたことを今でも思い出します。
会社に愛着を感じている現場メンバーも多く、何が変わればいいのかと議論が始まることもよくありました。
でも、少しでも会社の方針に対して疑問を呈すれば、痛い目を見ると分かっている…(実際そんなことなかったのかもしれないけれど、私はそう感じてしまっていました)。
そんな諦めを感じるメンバーも多く、離職が続いている時期でした。
社員にとっても、社長にとっても、「よくない」時期。
ただ、そのときの私は、自分では何も変えられるはずもないと思ってしまっていました。
せめて社長や幹部の考えを少しでも理解しようと動くこともできませんでした。
私は転職を考え始めたのです。
白潟総研に入って
転職時も、「具体的なやりたいことはないけれど、誰かの不安をなくしたい。熱狂できるチームで働きたい。」という軸は変わりませんでした。
そんな中で白潟総研に出会い、ほぼ直感で入社することを心に決めます。
(意外と直感タイプなんです…)
そのあと考えたことは、自分が前職時代に感じていた「ちぐはぐ感」がない組織づくりのお手伝いができるのではないかということでした。
前職で経験したような組織の混沌は、誰にとっても良い状態ではない。
社長も、マネージャーも、社員も、目をキラキラさせて働けなくなる。
そんな人を、社長を減らしたい。
そして実際に白潟総研に入社することになりました。
入社後、実際に支援に携わることになって強烈に感じたことは、2つありました。
社長は、社長・会社・社員のことを誰よりも思っているということ。
ただし、想いや考えていることが、社員に伝わることは簡単ではないということ。
例えば、経営について誰よりも学び、自社に取り入れようとしている社長。
社長が大事にしていることはずっと同じなのに、伝える言葉が変わることによって、社員からはコロコロ変わっていると思われていたり。
例えば、どんな会社を作っていきたいかを言葉にしきれていない社長。
社長の中で目指したい姿のイメージはあるけれど、言葉に落とし込めてなくて社長自身にエンジンがかかっていなかったり。
前職の社長もそうだったのかもしれない、と今になって思います。
大事にしたいことは変わっていないのに、コロナや組織で起こるいろいろな問題を受けて、迷っていたのかもしれないな、と。
社長が想いやひとつひとつの施策の理由を言葉にする勇気が出ないくらい。
だからこそ私は、社長の想いや譲れない想いを理解し、それを翻訳できるコンサルタントでありたいと思うのです。